昨年の夏、友人のプラクティショナーから「梨木香歩」という人の名前を聞いた。友人はその人の書いたものを何冊か読んでいて、アルケミーの背景を感じるというようなことを教えてくれた。「裏庭」や「西の魔女が死んだ」をすすめてくれた。僕も何冊か読んでみた。確かに確かにそうだと思った。
そして「西の魔女が死んだ」が映画になった。原作がそのまま映像になったという感じで、その仕事の丁寧さがとても気に入った。余計なことを一切していないのがいい。もししてしまったらすべてが台無しになってしまう。
中学へ行けなくなった少女まいが田舎で暮らすおばあちゃん(西の魔女)のもとで過ごした一月あまりのことが物語られている。おばあちゃんから手ほどきを受ける魔女修行。しかしそれは早寝早起き、ちゃんと食事といったとても当たり前のことから始まる・・・。
お勧めの映画である。本物の魔女の仕事(ここでいう仕事は職業という意味ではない)、本当のアルケミストの仕事が描かれていると言っても過言ではないだろう。そこには深い信頼と愛情と魂への敬意に裏打ちされたスペースがある。それに自然が大きな役割を果たしている。自分に向き合い、自分の可能性を見出し、そこから巣立っていくために自分のままでいることのできる場所。そこにいることをこころから喜んでくれる人がいること。しかし魔女もまた一人の人間なのだ。何かを見通して別のところにいてできる仕事ではなく、時には同じように悩み痛みを感じ、時には存在を賭けて正面から向き合うことを通してしかできない仕事なのだ。
おばあちゃん役はシャーリーマクレーンの娘サチさんが演じていた。これにはちょっとうなってしまった。シャーリーマクレーンと言えば、あの「アウトオンアリム」なのだから。
「西の魔女が死んだ」オフィシャルサイト