アスペン

2022年4月27日

フラワーエッセンス・アスペン/Aspen

フラワーエッセンス・アスペン

セカンド19はすべてバッチ医師が亡くなる前年1935年につくられました。ですから、その順番は植物の開花の順番ということになります。

イギリスで最初に開花するのは、チェリープラム、エルム、アスペンで、その順番は年によって違うようですが、2月下旬から3月にかけて開花するようです(*1)。ということで、セカンド19の3番目はアスペンです。

アスペンのフラワーエッセンスは、対象のはっきりしない漠然とした恐れや何かよくないことが起こるのではないかといった不安を感じるときに使うことができます。しかし不安感や恐れを、なかったことにしたり、押さえ込んだり、自分から切り離したりしてくれるわけではありません。

そのあたりのことを植物の姿かたちから考えてみましょう。アスベンはヤナギの仲間(そう、ウィロウの仲間なのですが)、ヤナギ科は大きくヤナギ亜科とヤマナラシ亜科とに分かれます。アスペンは日本ではヨーロッパヤマナラシと呼ばれていて、ヤマナラシ亜科の中のヤマナラシ属に分類されます。日本にもアスペンの近縁種のヤマナラシという植物があります。

「ヤマナラシ(山鳴らし)」という名前は、わずかな風にも葉がはためいて音を立てるところからついた名前のようです。風が吹くとヤマナラシの木がサーッという音を立てる。家の中にいてもわかる。あー、今日も山が鳴ってる。風が吹いてる・・・。

風に揺れるアスペン(動画)
※中央の3本がアスペンの木です(@東北大学附属植物園)

ヤマナラシ属は、一般に葉柄(ようへい)が長くて、しかもその断面は縦に平たくなっていて横幅よりも縦の幅の方が広いのが特徴です。つまり、少しの風にも揺れやすい構造になっているのです。

アスペンの葉の揺れやすい構造
※葉柄(ようへい)が長くて、(白い矢印で示した部分の)断面は縦に平たくなっていて横幅よりも縦の幅の方が広い。

ヤマナラシ属の名前を調べてみると、東北地方のある地域ではヤマナラシのことを「ヨメフリ」と呼ぶそうです。ヨメフリは「夜雨降り」と書きます。「ヨル・アメ・フリ」! 夜家の中で聞く、風を受けて鳴るヤマナラシの音は、雨降りかと間違えるような音なんでしょうね。

さらに興味深いのは、ヤマナラシ属の名前が風との関係に由来するのは日本だけではないことです。中国では「風響樹」という名前がついているそうです。そして、そもそも学名のPopulusには「さらさら鳴る」「震える」という語源があるといわれています。(*2)

地域や文化が違っても、風との関係がこの植物の名前の由来になっていることは物凄く興味深いですね。その植物を人がどのように経験するかということは、個人を超えて私たち人間が普遍的に共有する記憶にもなり得るのかもしれません。

アスベンの葉が微かな風にもはためいて音を立てる仕草(ジェスチャー)は、アスペン・タイプの人の意識が周囲に広がりすぎて無意識に未知の得体の知れないものを感じ取って、漠然とした説明のつかない不安感を抱くイメージと重なります。

こうした重なりは本当に興味深いです。けれども、それは重なりであって、植物のジェスチャーとフラワーエッセンスの性質の関係は一対一の因果関係で説明できるようなものではありません。

ジュリアン・バーナード氏は『バッチのフラワーレメディー 植物のかたちとはたらき』の中で次のように述べています。「植物をポジティブ、ネガティブと捉えるのは間違っているでしょう(レメディーをそのように捉えることも、本当は間違いでしょう)。むしろ植物の形は、すべての思考のかたち(思考形態)の表れなのです。」(*3)

アスペンの木全体を見ると、空に向かって伸びる幹があります。風にはためく葉と大地をつなぐしっかりとした太い幹があります。周辺にばかり意識が広がって大地との関係を失うと、それは過敏さとなって不安や恐怖につながるかもしれませんが、アスペンの木にはその中心に大地との関係をしっかりと保つ堂々とした幹が存在します。

青い空を背景にすっくと立つその姿は、未知の風の中へわが身を置き、風を感じ、風を受けとめながら、天を目指して立つ力強さと自由さをもっています。アスベンの葉が微かな風にもはためいて音を立てるジェスチャー自体は、ネガティブとかポジティブとか一つに意味づけすることのできない、アスペンの個性です。

アスペンのフラワーエッセンスやアスペンの植物の存在全体が思い出されてくれるのは、大地と空の間で風を受けながら空を目指して立つ自由で力強い生命力が、アスペン・タイプの人のたましいにも同じようにあるんだということだと思います。 アスペンのフラワーエッセンスにできるのはその個性を主体的に創造的に生きる手助けです。

フラワーエッセンス・アスペンの性質

・信頼と自信をもって、未知のものや見えない世界に向き合うことができる。

【経験しやすいパターン】
・目に見えないものへの恐れ。漠然とした説明のつかない不安感や悪夢。恐れの対象が曖昧で形容しがたい。アストラルの領域からの影響を受けやすく、無意識のレベルで恐怖心や何かよくないことが起こるのではないかという不安感に悩まされる。

日常生活で使う

・何かよくないことが起こるのではないかというような不安感に。

・ホテルや病院の部屋などにスプレー。

・アストラルの領域に知らないうちに引き込まれて、そのネガティブな影響におびえるような敏感な子供や大人に。

・事故の後に不安で再び通常の行動を始めることができないとき。

・攻撃されたというリアルな感覚を引き起こすような悪夢から目覚めた後に感じるひどくどきどきするような恐れを払いのけるために。

体験談や関連する記事

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植物としてのアスペンの特徴

ヤナギ科Salicaceaeはヤナギ亜科とヤマナラシ亜科の2つに大きく分けられます。ヤナギ科の植物はすべて落葉性の木本で、雌雄異株で、葉は単葉です。 ヤナギ亜科の代表的なものは、私たちがよく知っているシダレヤナギやネコヤナギです。ヤマナラシ亜科は一般にポプラの名前で親しまれている植物でヤマナラシ属があります。

ヤマナラシ属は、葉が互生し、葉柄が一般に長く、植物によっては左右に扁平になっていて微風にもすぐに揺れ動く特徴があります。また、花序は葉よりも先に現れ、雄花、雌花ともに垂れ下がり、風媒花です。

ヨーロッパヤマナラシ(Populus tremula)は樹高20mに達する落葉高木で、樹皮は灰色、または緑色を帯びた灰色で滑らかですが、そろばん玉状の皮目(皮孔)ができることがあります。ヨーロッパヤマナラシの樹皮の緑色は葉緑素によるもので葉だけでなく樹皮で光合成を行うことのできる数少ない樹木の1つです。樹齢が進むと、樹皮が地衣類で覆われることがよくあり、そのため幹の色が黒くなります。

新しい葉が出る前、3~4月ごろに花を付けます。雌雄異株で、雄花も雌花も尾状花序となります。

ヨーロッパヤマナラシに近縁の日本の固有種にはヤマナラシ(ハコヤナギ)(P. sieboldii Miq.)があります。 ブラックポプラ(P. nigra L.)とヤマナラシの仲間がずかな風にもはためく葉の特徴にちなんだ名前をもっているのは世界共通のようです。たとえば日本の「ヤマナラシ(山鳴らし)」、「ヨメフリ(夜雨降り)」(東北地方)や、中国の「風響樹」などです。学名のPopulusは「さらさら鳴る」「震える」という語源をもつという説があります。しかし、『古代ローマでポプラが市の広場、あるいは戸ごとに植えられた事実に基づいて「人民の木」または「人民」を原義とする説』もあります。(*1)

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*1:『週間 朝日百科82 世界の植物 ヤナギ・クルミ』

アスペンの写真

アスペン (ヨーロッパヤマナラシ)
アスペン (ヨーロッパヤマナラシ)
アスペン (ヨーロッパヤマナラシ) の葉

参考文献

・ジュリアン・バーバード/マーティーン・バーナード 『Dr バッチのヒーリングハーブス』スミス マキコ訳 BABジャパン、2003

・『週間 朝日百科82 世界の植物 ヤナギ・クルミ』

TREES FOR LIFE

・Edward Bach, The Twelve Healers and other remedies, CW Daniel Company, 1936

・Jessica Bear, Practical Uses and Applications of the Bach Flower Emotional Remedies, Balancing Essentials Press, 1990

Posted by admin_takahara