クラブアップル

2024年3月24日

フラワーエッセンス クラブアップル

クラブアップルのフラワーエッセンスは、
以下のような「浄化」の用途でよく使われます。

水に加えたり、ミストスプレーにして
環境の浄化に使う方も
多いのではないかと思います。

あるいは、ボディワーク、
エネルギーワーク、カウンセリングなど、
他者との深い交流を仕事とする
セッションの前後に、
自分自身や部屋のエネルギーを
リセットする目的で
使われる方もいらっしゃると思います。

このように浄化の目的で
使われることの多い
フラワーエッセンスとして
知られていますが、
エドワード・バッチはクラブアップルを
「落胆、失望」のカテゴリーに
分類しています。

どのような失望かというと、
純粋さや完璧さが実現されないと、
混乱したり、不快に感じたり、
自己嫌悪に陥ったりするような失望です。

エドワード・バッチ
「このレメディーは浄化役となるので、
患者が、何かの理由で
体に入り込んだ毒を
取り除か投げればならないと
信じている場合に、
苦痛を清めてくれます」
と述べていて、
「自分にはどこか
汚れたところがあるように感じる人」

に勧めています。

不完全さを受け入れ難く、
純粋でないことに
拘ってしまいがちだなと思う人
は、
クラブアップルが
大きな助けになかもしれません。

個人的には一般的な「浄化」の目的よりも、
不完全であることを受け入れる助けとして
長期的にクラブアップルのテーマに
取り組むことの重要性を実感しています。

「自分にはどこか汚れたところが
あるように感じる」というのは、
外側から見たのではわからない、
つまり周りからは
ほとんど理解してもらえない、
本人にとって孤独な、
そして深刻な問題です。

けれども、同時に本人が
必ずしもそのように自覚しているとは
限らない場合もあると思います。

たとえば、フラワーエッセンスを
助けに過去の体験や
幼少期の人間関係の癒しに
取り組んでこられたような方の心には、
もしかしたら体験や関係を
無害なものに変えたい、
光に変えたいという気持ちが
はたらいているかもしれません。

これさえ何とかなればという気持ちは、
とても自然で切実な気持ちです。
それは自分にとって
受け入れ難いものであるから
という見方もできます。

クラブアップルのフラワーエッセンスは、
自分自身と世界の不完全さを
受け入れるのを助けてくれます。

不完全であることの痛みや
悲しみを受け入れて、
クラブアップルタイプが
本来もっている純粋さに
心を開くことを教えてくれます。

頭で思い描いた理想郷ではなく、
不完全ななかに
確かに存在している純粋さを
その心を通して表現し、
与え受け取る喜びを
思い出させてくれます。

フラワーエッセンス・クラブアップルと共鳴する心

【 クラブアップルが助けになる人の経験しやすい傾向やパターン】
・完全でない、純粋でない、清潔でないことを受け入れることが出来ない。自分が汚れていると感じ自己嫌悪に陥る。

【パターンのなかに内在されている目覚めようとしている性質】
・浄化し純粋さや秩序の意識をもたらす。不完全さを受け入れることができる。

日常生活で使う

・脅迫観念的に清潔さにこだわる、潔癖性の人に。汚れたもの、きちんと整理されていないものに対する嫌悪感を感じる人に。

・自分は汚れていると感じる人に。

・浄化(精神面・肉体面両方で)を必要とするとき(断食、強い薬の解毒、二日酔い、ネガティブなエネルギーの浄化など) 。

・ストレスや精神的な影響を受けて発生しやすい皮膚の症状に。

植物としてのクラブアップルの特徴

植物としてのクラブアップルの特徴

クラブアップルはヨーロッパ全域に分布する野生のリンゴで、樹高は高いものなら10メートルに達する場合もあります。広葉樹林の間の草地の際などにまばらに育ち、日当たりのよい場所を好みます。

幹はごつごつしていて、若い時の樹皮は赤っぽいのですが樹齢を重ねるにしたがって灰色を帯びてきて薄く剥がれ落ちることがあります。

葉は互生し、若い葉は有毛ですがやがて無毛になります。枝先に数個の両性花を付けます。花は淡いピンク色を帯びた5枚の花弁をもっています。果実は直径2~4cmくらいで色は緑、黄、赤、赤い縞や斑点のあるものなどさまざまです。

創世記の中で楽園の中央にあった「善悪を知る木の実」はリンゴだということになっていますが、リンゴというのが定着したのはミルトンが『失楽園』の中でリンゴと表記したことによると言われています。実際のところは「創世記三章には「善悪を知る木」、「命の木」、「とって食べてもよい木」の表現はあるが、リンゴの果実をとって食べたという記述はどこにもない。」(*1) のです。

リンゴはギリシャ時代にはすでに栽培種があったようです。「知恵、豊穣、美と愛の象徴とされ、神聖な木、天国の木、実を食べれば若返るなど、様々な伝説や俗信がある」(*2)ことを考えると、クラブアップルが古くから人間の生活に深くかかわってきたことがわかります。


*1:中島 路可『聖書の植物物語』ミルトス、2000、225p

*2:石井 由紀『伝説の花たち 物語とその背景』山と渓谷社、2000、125p
参考文献

・マーリオ・リゴーニ・ステルン『野生の樹木園』

・中島 路可『聖書の植物物語』ミルトス、2000

・石井 由紀『伝説の花たち 物語とその背景』山と渓谷社、2000

・ジュリアン・バーバード/マーティーン・バーナード 『Dr バッチのヒーリングハーブス』スミス マキコ訳、BABジャパン、2003

・Edward Bach, The Twelve Healers and other remedies, CW Daniel Company, 1936

・Jessica Bear, Practical Uses and Applications of the Bach Flower Emotional Remedies, Balancing Essentials Press, 1990

Posted by takahara.daisuke