目の前の植物の色や形を丹念にたどったり、主観や先入観を脇に置いて目の前の植物に意識を添わせたりするのに、一番のお勧めはスケッチ。芸術性は関係ない。できるだけ忠実に形や色を再現し(ようとし)てみる。

そうすると左脳は「葉っぱだからこんなふうになっている」と頭の中にある一般化したイメージ(先入観)を出してくる。そのとき意識は葉っぱにはない。そういうのを受け流して、ひたすら葉っぱが空間をどう占めているか、角度やカーブが「現にどうか」に意識を向ける。

そうすると左脳は悲鳴をあげ始め、ちょっとしたイライラを感じたり、やめてしまいたくなったりする。ああやっぱり描くのは得意じゃないと。けれども、そこでやめてはいけない。

ひたすら形のカーブや角度や、周りの空間を再現することに集中する。その形を生み出している自然の力を感じながら。

 

上手くいけば左脳の方が諦めて意識のモードが変わり、意識は目の前の葉っぱと描いている葉っぱとの間を途切れなく、ただ行ったり来たりするようになる。

それは、私たちが植物と共有している「形」という自然の言語を通して対話する時間だ。そのようにして私たちは、植物の形を生み出し、その変容の過程にはたらいている自然(生命)の力とつながることができる。

季節を通してその経験を重ねれば、誰でも植物の言葉を受け取ることができる。つながりが深まるにつれ、それは熟成されて私たちの心で「直観を通して」翻訳される。それがフラワーエッセンスが心に語りかける言葉、その植物の存在の「エッセンス」がもたらす作用だ。

オトギリソウ

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