ウォルナット(ウォールナット)/Walnut

クルミ科クルミ属 学名:Juglans regia 和名:ペルシャグルミ

ウォルナットのフラワーエッセンスの性質

・過去の習慣や家族の絆など自分を制限するような影響から自由になり、自らの道に従って人生の新たな局面へ進むことができる。

【経験しやすいパターン】
・自分が属する集団の道徳観、価値観、信念、意見などに過剰に影響される。過去の経験や習慣に影響される。

ウォルナットを日常生活で使う

・他の人のネガティブな影響から自分を保護したいとき。

たとえば、高圧的で支配的なタイプの人の影響であったり、おとなしい児童をいじめっ子から守るためであったり。

・人が人生の過渡期や移行期に順応するのを助けます。

たとえば、思春期から性成熟期へ、そして更年期への移行、新しい職業に変わるとき、新しい学校に転校したり、入学したりするとき。別の場所に引っ越すとき、友人関係が終わるとき、または始まるとき、禁煙やダイエットなど習慣を変えたいとき…。

・マッサージセラピストや精神科医のような仕事をしている人がクライエントからの影響を受けすぎないようにするために。

・動物たちのために

たとえば、引越しのとき、飼い主が変わるとき、旅行(飛行機、車、船など)に順応するために。

以下の写真はウォルナット(Juglans regia)の変種テウチグルミ(Juglans regia var.orientis)。

植物としてのウォルナットの特徴

クルミ科の植物は常緑、または落葉の高木で、北半球の熱帯から温帯に分布し、8属60種ほどが知られています。日本には3属3種が野生しています。涼しくて雨が少なく、昼夜の気温差が大きい場所を好みます。

私たちがクルミと聞いて思い浮かべるもの、つまり食用にされるクルミはクルミ属の植物です。日本に自生するクルミ属はオニグルミ(Juglans Sieboldiana Maxim.)です。

バッチフラワーレメディ(バックエッセンス)のウォルナットのエッセンスがつくられるのは、ヨーロッパ東部からアジア西部を原産とするペルシャグルミ(Juglans regia L.)です。

ペルシャグルミの俗称としてカシグルミという名前が使われることもありますが、カシグルミはペルシャグルミの変種テウチグルミ(Juglans regia L. var. orientis Kitamura)とする考え方もあります。長野県などでの栽培が有名なものは、このカシグルミ(テウチグルミ)です。

牧野富太郎氏は「クルミの漢名は胡桃であるが、それは中国の漢の時代に張騫(ちょうけん)という人が西域から還るときこれを携え来たので、それでそういわれるとのことだ。」と述べています。

中国では西域の異民族のことを「胡」と読んでおり、その「胡」からもたらされたものであり、核が桃に似ていることから「胡桃」となったようです。

そしてこのクルミはペルシャグルミ、つまりエッセンスになっているものと同じクルミです。長野県などで栽培され始めたものは、このクルミが中国を経由して栽培種として伝わったものと思われますが、その後ヨーロッパのペルシャグルミを植えて改良が行われたようです。

ウォルナットの語源について牧野氏は「…このウォールナットの語はもとは仏国での Gaul-nut から導かれたものだといわれる。」と述べています。ゴール(Gaul)は古代ヨーロッパ西部のケルト人が住んでいた地で、ライン川の南西部、アルプス山脈 の西部、ピレネー山脈の北部にあたる地域です。

属名Juglansはウォルナットの古代ラテン名Jovisglansにちなんでいて「ジュピター(ローマ神話の主神)のドングリ」の意です。

ウォルナット(ペルシャグルミ)は落葉高木で、樹高は20メートルほどにもなります。葉は互生し、奇数羽状複葉(きすううじょうふくよう)(*1)です。小葉は長楕円形、または長楕円状披針形(ひしんけい)(*2)をしていて全縁(*3)です。

ウォルナットの花は風媒花で、5月ごろ葉の展開とほぼ同時に開花します。この時独特の芳香成分がもっとも強く発散される時期です。ウォルナットはユグロンとい う化学物質を含んでいて、アレロパシー(他感作用)(*5)があります。このため、周辺の植物が生長阻害を受けることが知られています。

このことは経験的に古くから知られていたようです。紀元1世紀に既にプリニウスが『自然誌』の中で「クルミの木の陰は非常に有毒なのでどんな植物も駄目にしてしまう」と述べています(*4)。

花は雌雄同株(しゆうどうしゅ)で、雄花と雌花の開花時期には少しずれがあります。

雄花の花序は前年の枝の葉腋(ようえき)(*5)から垂れ下がる緑色の尾状花序です。1個の雄花は1個の苞(ほう)、2個の小苞、1~4個の花被片と8~40個の雄しべで構成されます。

雌花の花序は春に伸びた枝先に直立し、雌花が2~3個つきます。子房は1個の苞、2個の小苞、4個の花被片が合着した卵形の花床に包まれています。花柱は2つに分かれ、柱頭は羽状になります。10月ごろ成熟した花床が割れると、中から堅果が現れて最終的に地面に落ちます。

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*1 奇数羽状複葉:葉軸の先端に頂小葉がある羽状複葉。ふつう小葉数は奇数になるが、側小葉の配列が不規則で全体で偶数になる場合もある。

*2 披針形:平たくて細長く、先のほうがとがり、基部のほうがやや広い形。

*3 全縁:葉の縁が滑らかで、ぎざぎざのないこと。

*4 浅井治海 2006『森と樹木と人間の物語』フロンティア出版 p.221

*5 葉腋:葉が茎と接している部分。葉の付け根。

*6 アレロパシー(Allelopathy):微生物を含む植物相互換の生化学的なかかわりあいで、ある植物が生産する化学物質によって周囲の環境に生育する 他の植物が直接、あるいは間接的に受ける作用のこと。この作用には他の植物や微生物の生育を阻害する場合と促進する場合の両方がある。

 

参考文献

・『園芸植物大事典2』小学館 1988
・『日本の野生植物 木本1』平凡社 1989
・『週刊朝日百科 世界の植物82』朝日新聞社 1977
・『樹に咲く花 離弁花1』山と渓谷社 2000
・牧野富太郎『随筆 植物一日一題』東洋書館, 1953
・浅井治海『森と樹木と人間の物語』フロンティア出版 2006
・ジュリアン・バーバード/マーティーン・バーナード 『Dr バッチのヒーリングハーブス』スミス マキコ訳 BABジャパン、2003
・Jessica Bear 『Practical Uses and Applications of the Bach Flower Emotional Remedies』 Balancing Essentials Press, 1990

以下の写真はウォルナット(Juglans regia)の類縁種、日本に自生するオニグルミ(Juglans mandshurica var. sieboldiana)。

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