ヤロウ/Yarrow

キク科ノコギリソウ属 学名:Achillea millefolium 和名:セイヨウノコギリソウ

ヤロウのフラワーエッセンスの性質

・強さ、活力、統合性を守るのを助け、繊細なエネルギーを保護する。

【経験しやすいパターン】
環境や他者との境界があいまいで、他者の痛み、苦しみなどを受け取りやすく、それによって消耗したり容易に傷ついたりしやすい。

 

ヤロウを日常生活で使う

・環境の影響に敏感な人に。アレルギー症状として現れる場合も。

・人のネガティブな態度や意図に容易に影響を受けて消耗しやすい人に。

・自分のエネルギーフィールドの統合性を強め、環境や人の影響から自分を保護するために。

 

植物としてのヤロウの特徴

ヤロウはヨーロッパ原産の多年草ですが、観賞用に栽培されていたものが野生化しているものもあります。高さ30cm~1mに成長します。

茎は堅くしっかりしていますが、葉には2~3回羽状に深い切れ込みがあります。花期は7月~8月で、上部の枝先に白、または淡紅色を帯びた小さな頭花を多数つけます(散房花序)。

 

属名のAchilleaはギリシア神話の英雄アキレウスに由来しています。

トロイアを求めてテーレポスの治めるミューシアーに寄航したギリシャ軍は、そこがトロイアであると思って攻め入りました。ギリシア軍の上陸を阻止しようと戦ったテーレポスはアキレウスの槍によって負傷してしまいました。

それから8年後ギリシャ軍がアルゴスに寄航したとき、トロイアへの道を知る者がおらず航海できずにいたとき、「彼に傷つけた者が医となった時また癒されるであろう」というアポローンの神託を授かったテーレポスは、自らミューシアーからアルゴスに出向き、アキレウスに傷を癒してくれるならトロイアへの航路を教えると約束をしたのです。

アキレウスが槍の錆を拭い取ったときその屑が地面に落ちて生えたのがこの植物で、テーレポスの傷はこの植物によって癒えたといわれています。

 

また、かつてはヤロウには身を守ってくれる力があると信じられ、洗礼者ヨハネの祝日(6月24日)前夜に、悪霊からの守護を祈って家々や教会に飾られた花冠に編みこまれました。

 

学名の種小名「millefolium」はノルマンフランス語のmille-feuilleに由来し、「千の葉」の意味です。細かく深い切れ込みのある葉の特徴を表しています。

 

ヤロウの特徴について『フラワーエッセンスレパートリー』には次のように書かれています。

「ヤロウでは、細かく分岐する葉と芳香性のオイルが光と空気への解放性を示し、そこに魂の繊細さを見ることができる。しかし同時に、形態の堅固さと安定性、白い散房花序の持つ保護感、キク科植物の特徴である自己の統合感も感じられる。ヤロウはこのように、繊細さと強さの極性の両面を内に統合している。」

ヤロウの統合性:花序の形

ヤロウの蕾が開花すると、花序は傘のような形になります。このような形自体覆われているような、何かを包み保護するような形ですね。

ヤロウの花序

ヤロウの花序

ヤロウの花序

ヤロウの花序

そしてこの傘を形作っている密集した花の一つ一つのも、またたくさんの花が集まってできています。ヤロウはキク科の花です。キク科の花はたくさんの小さな花(小花:しょうか)が集まって、普段私たちが一つの花だと思っている花(頭状花:とうじょうか)を形作っています。

たとえばヒマワリ。ヒマワリの花を見て周囲に円を描いて並んでいるのが花びらだと思っている人が多いかもしれませんが、実はあの花びらの一枚だと思っているものが一つの花なんです。ヒマワリの花は二種類の小さな花がたくさん集まってできています。中央部分の筒状花(とうじょうか)と周辺部分の舌状花(ぜつじょうか)です。

このようなキク科の植物の、たくさんの花によってはっきりとした中心をもつ幾何学的な形をつくる性質は、こころの中心を安定させ、統合するような性質に関連があるといわれています。

下の写真はヤロウの花をアップにしたもの。たとえば写真の左側の五枚の花びらをもつ一つの花のように見える花は、実は五個の舌状花(A:舌のような形)と三個の筒状花(B:筒のような形)からできています。

ヤロウの花

ヤロウの花

ヤロウの舌状花

ヤロウの舌状花

ヤロウの筒状花

ヤロウの筒状花

ヤロウの花の傘の形は、舌状花と筒状花が集まって一つの花をつくり、その花がさらに集まってつくられる形です。このようなヤロウのジェスチャーが「白い散房花序のもつ保護感、キク科植物のもつ特徴である自己の統合感」ですね。

ヤロウはしっかりした中心軸をもっていて、繊細でありながら安定した境界を形づくって自分の統合感を守る強さをもっています。「自分の統合感」というのは、言い換えると自分の考えや感情が散り散りにならないで、しっかりと中心をもって主体的に機能しているという感じでしょうか。要するに自我の機能ですね。

植物のジェスチャーとフラワーエッセンスの性質の関係を見てきましたが、こうして見てみると、ヤロウが導いてくれる境界の安定は「バリアー」というイメージや境界の壁を分厚くするというイメージとは違うことがわかります。

そうではなくて、内側にしっかりした中心のある、まとまりのある強さによって、繊細さを保ちながら安定した境界をもつことができるとヤロウは教えてくれているように思います。ヤロウのフラワーエッセンスは私たちのエネルギーフィールドにそのことを思い出させてくれます。

 

ヤロウ(2010/3/17)

ヤロウ(2010/3/17)

ヤロウ(2008/4/6)

ヤロウ(2008/4/6)

ヤロウ(2008/5/20)

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ヤロウ(2008/3/26)

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ヤロウ(2008/5/20)

ヤロウ(2008/5/20)

ヤロウ(2008/5/20)

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ヤロウ(2008/4/6)

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ヤロウ(2008/5/20)

ヤロウ(2008/5/20)

ヤロウ(2008/6/16)

ヤロウ(2008/6/16)

参考文献

・パトリシア・カミンスキ,リチャード・キャッツ(王由衣訳) 『フラワーエッセンス・レパートリー』BABジャパン 2001

・林弥栄監修『山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花』山と渓谷社 1989

・J. アディソン(樋口康夫・生田省悟訳)『花を愉しむ事典』八坂書房 2002

・アポロドーロス(高津春繁訳)『ギリシャ神話』岩波文庫 1953

 

 

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