フラワーエッセンスと好転反応の二つの検索語でSeeds of Angelicaのウェブサイトに来られる方がかなりたくさんいらっしゃいます。

フラワーエッセンスを使用してみたいと思う方が、実際に使ったときのデメリットや危険はないだろうかと心配されてということもあるでしょうし、実際に使われた方が「効果」と言われているものとは違う経験をされて、これは何だろうということで調べるということもあるかもしれません。

そう考えるのは、フラワーエッセンスと、私たちが日常生活で「効果」を得るために使っているものの多くは、作用の仕方自体が違っていて同じような質の効果を期待すると、 拍子抜けしてしまうようなことがあるかもしれないと思うからです。

「好転反応」は、心身の症状が良い方向に向かって動き始めるときに、一時的に現れるネガティブな反応と捉えられると思いますが、確かにフラワーエッセンスにはそのような反応が現れることがあります。

たとえば、オリーブのエッセンス

フラワーエッセンスを開発したバッチ医師はオリーブの解説に次のように書いています。 「精神的、肉体的にこれまで苦しんできて、もう何の努力をする力も残っていないと感じるほど疲れきっている人のためのものです。日々の暮らしは、少しも楽しくなく、ただ辛く感じられます。」 このようにオリーブは心身が消耗し疲労しているときに活力を取り戻すのを助けてくれるフラワーエッセンスです。 2015年時点でヒーリングハーブス社のジュリアン・バーナードさんは、38種類のエッセンスの中で日本で一番売れてるのはオリーブだとおっしゃっていました。 だから、たくさんの人が疲労感を感じて活力を取り戻したいと思ってフラワーエッセンスを試していると思うのです。 ですが、もしオリーブのフラワーエッセンスが、たとえば栄養ドリンクを飲んだときと同じように「効く」ことを期待して使ったとしたら、「効果」を感じることは難しいんじゃないかなあと思います。

実際にオリーブのエッセンスを飲むと?

みなさんはオリーブのエッセンスを飲んで、どんな感じがするか試してみたことはありますか。僕は講座で何度もオリーブを体感することがありますが、もちろんその時々で違うところもあるのですが、傾向としてはパキッとするより、リラックスする感じです。緊張が解けたり、呼吸が深くなったり…。 そういう実際に体感したことを考えてみても、オリーブのエッセンスは飲めばいきなりパキッとして活力モリモリという感じではないですね。

オリーブの反応

講座で実際にオリーブを1ヶ月飲んだ方にその感想を聞いてみると、何人かの方から、飲み始めてしばらくは眠気を感じたとか、ゆっくり休みたくなったという感想が語られることがあります。そして、中にはオリーブの服用をきっかけにして、自分の活動が自分に無理をしてやってきたと気づき、自分の生活や活動の仕方を見直して新しいものに変えていくような変化に入って行かれる方もいらっしゃいます。 この最初の反応を「好転反応」と言えば「好転反応」と言えるのかもしれません。

「効果」の質の違い

このような反応が起るのは、オリーブのエッセンスの作用の仕方が、栄耀ドリンクのように「活力」を化学的な働きによって一様にアップする「有効成分」的なものを含んでいるわけではなくて、私たちの中の疲労や消耗と活力に関連する自然の力と響き合うことで、バランスを整え、調和を促して活力を回復するのを助けるものだからです。 もし心身に無理を強いるような生活習慣を続けているために疲労していてオリーブを使った場合には、自分のなかの自然のバランスが整う過程で、そのような生活習慣を維持できなくなるようなことも起こりえます。

内なる自然を整える

フラワーエッセンスのゴールは、現れている症状を消したり、抑えたり、別のものに変えたりすることではありません。内なる自然とつながること、内なる自然と調和することです。その結果として現れている症状が治まったり、軽くなったり、よりポジティブな面を経験できるようになります。 その前提にあるのは、私たちの身体や心は内なる自然につながれば、一面的になった状態から回復し、自由を取り戻し、もともと内包している可能性を発展させる力、自ら内包している種子が芽吹き成長していく力を発揮できるという信頼です。フラワーエッセンスは、私たちが内なる自然との関係をより豊かなものにしていくうえで大きな助けになります。

オリーブの花

オリーブの花

フラワーエッセンスの作用の2つの特徴

そのような反応が起るのは、フラワーエッセンスのはたらき方が、私たちが普段「効果」を得るために使っているものと大きく違うからですが、そはフラワーエッセンスの作用の仕方に次の2つの特徴に関連しています。 (1)心と身体、意識と無意識など、私たちの内なる自然の動的なバランスに変化を与えることで作用すること。また、(2)一様に変化をもたらす化学的な作用ではなく、植物に浸透している自然と私たちの内側の自然が響き合うことで作用する(共振作用)こと。

 

フラワーエッセンスの作用の3つの段階と反応

このフラワーエッセンスの作用の2つの特徴によって「好転反応」を捉えることができると思いますが、一口に「好転反応」と言っても、フラワーエッセンスの反応の場合、どのような段階で起こっているものなのかとか、どのようなエッセンスによって起こっているものなのかなどによって、反応の強さや反応の意味が違ってくる場合があります。

フラワーエッセンスの作用の3つの段階

フラワーエッセンスの作用が表れるプロセスは、人によって、状況によって、使用するタイミングによって、違ってきますが、一般的には次のような段階があると考えらています。(*1)

1.からだ・こころ・たましい(意識・無意識)のバランスが変化し始める。

たとえば

  • 緊張が緩む。リラックスする
  • 睡眠の質やパターンが変わる
  • 眠くなる。(昼間でも眠いなど)
  • 印象的な夢、鮮明な夢を見る
  • 活力を感じる
  • からだやこころの声に従う(休息を必要としていると感じて休むなど)
  • まれに頭痛や皮膚症状(湿疹など)がある場合も

2.気づく:それまでさほど意識したことのなかった自分の気持ちや考えに気づく

  • 自分の正直な気持ちや感情、考えなどに気が付いたり、それを自分で受け入れることができるようになる。(「本当は嫌なのに平気だと思い込んでいたんだ~、わたし!」とか)
  • 過去の出来事やそのときに感じた正直な自分の気持ちを思い出したり、受け入れることができる。
  • 自分の行動や振舞いの理由に気づく。

3.見方、捉え方や、行動や態度の変化

  • 新たに気づいた気持ちや考えによって生まれた新しい見方と、これまでの古い見方の間で葛藤する。
  • 葛藤が起こること自体がとても重要な変化。
  • 取り組みを続けることで葛藤は徐々に新しい見方、新しい可能性の方へシフトしていく。
  • 新たに気づいた気持ちや考えによって生まれた新しい見方が行動や態度の変化につながる。

フラワーエッセンスの作用の各段階で起こる反応

反応(1):眠くなる、休みたくなる、まれに頭痛など

フラワーエッセンスの作用の段階の一般的な変化について前回のNLで取り上げました。フラワーエッセンスを使い始めて最初の数日に起りやすいのは、からだとこころ(意識・無意識)のバランスが変化し始めることで、このとき昼間でも眠気を感じたり、休息を取りたくなったりすることがあります。また、 まれですが頭痛や皮膚症状(湿疹など)などを経験される方もいます。

反応(2):イライラする

次に、それまでさほど意識したことのなかった自分の気持ちや考えに気づく段階がありますが、このときちょっとしたイライラなどが経験されることがあります。

例としてあげるとすれば、たとえば、本当は腹が立っていたのをおさえてきたとか、本当は言いたいことを言わずにきたという自分がいたけれども、これまではそんな自分を意識したことがなかったという場合、最初は腹立たしさや言いたいことがはっきり意識されず、何か感じているけれども言葉にならないでイライラした感じとして経験されるかもしれません。

こうした状態は意識されていない感情そのものがネガティブということよりも、それが自分にとってどれくらい受け入れがたいか、どれくらい否定的に感じられるか、普段どれくらい無意識に避けているかといったことに関連しています。自分がその感情を、嫌なもの、避けたいもの、苦しいもの…と捉えていたり、その感情が消化できない過去の経験と結びついていたりするときには余計に反応は強くなる傾向があります。

イライラしたときには、もしかしたら自分がまだはっきりと気づいていない気持ちや、表現していない感情があるかもしれないと意識してみることもできます。自分の本当の気持ちにつながることは、私たちが自分自身の根っことしっかりつながり、自分の中に眠っている可能性に栄養を届けることでもあります。

イライラや自分の気持ちへの気づきが意識にのぼらないままこの段階を通り過ぎることもあります。気がついたら落ち着いていたとか、気がついたら楽になっていたということもあります。あるいは、イライラする間もなく、自分の気持ちに気づくということもあります。そのような場合は服用したフラワーエッセンスのテーマとなる感情が本人にとって比較的受け入れやすいものだったと考えられます。

フラワーエッセンスが生み出す内面の対話

フラワーエッセンスは、私たちの心を強制的に変化させるものではなくて、私たちの心に対話をうみ出すものだとFESは指摘しています。(*2)

これはとても重要な指摘だと思います。なんでも効率的で、「簡単に」「すぐに」「速く」解決することが良しとされ、そうした情報に価値が置かれる傾向の強い社会のなかで、フラワーエッセンスは私たちの心に一方通行ではない「対話」を生み出し、必要な時間をかけて変化していくことを促します。

多様性が叫ばれる社会のなかで、 フツーやリソウといった借り物の物語から自由になって、私たち一人ひとりが独自の物語を見出していくには、心の「対話」する力が要ります。

好転反応と対話

これまで見てきたように、フラワーエッセンスには一般に作用の段階があって、私たちが経験する反応(好転反応)を、最初にフラワーエッセンスの影響を受けて内面のバランスがシフトし始める段階、次にそれまで意識されていなかった気持ちや考えが意識される段階、そして、それが見方や感じ方、態度や振舞いの変化として現れる段階に分けて考えることができます。

最初の段階の反応と、次の段階の反応について、どのようなことがおこる可能性があるかということを前の記事で書きました。

このまま次の段階に進んでもいいのですが、ここで好転反応と対話の関係を確認しておくのがいいでしょう。そもそもフラワーエッセンスの作用が私たちの心に「対話」を生み出すことだと考えるなら、こうした反応のすべてを「対話」の一部として捉えることができるのではないでしょうか。

私たちがそれを「好転反応」と呼んでしまうのは、フラワーエッセンスを強制的な力をもっているものと同じように捉えて、変化の過程よりも結果に重点を置いて考えているからではないかと思います。

とは言うものの、誰でも結果がほしくなりますよね。けれども、他の誰かではない自分の答えという結果を得るためには、対話の過程が大事で、そこから得られる発見は希望であり、喜びです。フラワーエッセンスはそれを生み出してくれるます。

自分自身との対話と葛藤

ここまで長い前置きをして、3つ目の段階の反応(葛藤)について考えてみたいと思います。長い前置きをしたのは、これを果たして「反応」と呼ぶのが適切かという疑問があったからです。この段階は自分の現実を生きながらそれを鏡にして自分自身の深い部分と「対話」する段階です。

実は、FESのパトリシア・カミンスキーは、フラワーエッセンス療法を通して、私たちが経験する可能性のある癒しの段階を4つに分けて説明しています。(*3)

第1段階:解放、リラクセーション、活力の回復
第2段階:認識
第3段階:反応、抵抗、受容
第4段階:再生、再構築

これまで、ここで説明してきた3つ目の段階を第3段階と第4段階に分けています。それは「反応、抵抗、受容」と「再生、再構築」です。この2つの段階は深い変容過程を想定したもので、通常この段階に進むには長期での意識的な取り組みが必要だとP. カミンスキーは指摘しています。

「反応、抵抗、受容」の段階はそれまで受け入れることの難しかったテーマや領域に直面する段階です。ですから強い葛藤や恐れが起こって当然です。いわば内的な死と再生の段階です。古い自分が死んで新しい自分が生まれてくる大きな変化の過程です。

目覚めの危機と変容

この段階で「目覚めの危機」と呼ばれる状態が経験されることがあります。古いパターンと目覚めようとする新しい可能性の間に対立が起こり、内的な緊張が増します。そのような状態を通して、徐々に痛みに触れ、閉じ込められていた生命エネルギーが自由を取り戻し始めると、古いパターンと目覚めた性質が新たなバランスへと大きくシフトします。

次の「再生と再構築」の段階は古いパターンから自由になって、新しい可能性を意識的、創造的に生きる段階で、自分自身のあり方を再構築していく段階です。

これら4つの段階は直線的に上昇していくものではなくて、内的な取り組みの中で大きなサイクルと小さなサイクルが何重にも折り重なりながら、螺旋的に繰り返し経験されるのが普通です。

また、フラワーエッセンスに取り組むすべての人が、必ずしもこれら4つの段階すべてを経験するわけではありません。日常的に経験される段階は第2段階くらいまでと考えることもできます。

フラワーエッセンスが生み出す対話が可能性を目覚めさせる

フラワーエッセンスは私たちの心を強制的に変化させるのではなくて、対話をうみ出すものです。そう考えると「好転反応」という型にはまった捉え方を見直さなくてはならないように思います。

私たちはフラワーエッセンスを使うことによって、いろいろな心の動きを経験します。その過程は通常一人ひとり違いがあります。その心の動きが一見ネガティブだったとしても、それまで声にならなかった心が発する声に耳を傾けることができれば、そこに眠っている可能性や希望を目覚めさせることができます。

巨大なドラゴンだと思って恐れおののいていたものが、花のエッセンスの助けを借りて直面してみるとそれほど巨大でもなく、どうやら美しい玉を大切に抱いて守っているのだと知ると、ドラゴンと自分自身の関係はまったく違ったものになるでしょう。

 

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*1:参考文献 パトリシア・カミンスキ/リチャード・キャッツ 『フラワーエッセンスレパートリー』 王由衣訳 BABジャパン 2001

*2: 参考文献 パトリシア・カミンスキ/リチャード・キャッツ 『フラワーエッセンスレパートリー』 王由衣訳 BABジャパン 2001, 55p

*3:Patricia Kaminski “Flowers That Heal: How to Use Flower Essences”  Newleaf 1998 48p-51p

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