傷を負った癒し手とフラワーエッセンス(6):セントーリ

傷を負った癒し手とフラワーエッセンス(6):セントーリ

傷を負った癒し手とフラワーエッセンス(1):バッチ医師の命日が近づいて
傷を負った癒し手とフラワーエッセンス(2):神話の中のキロン
傷を負った癒し手とフラワーエッセンス(3):不治の傷
傷を負った癒し手とフラワーエッセンス(4):「傷を負った者」と「癒し手」の両方を生きる
傷を負った癒し手とフラワーエッセンス(5):私たちの中のキロン・・・からの続きです。

 

セントーリ

「傷を負った癒し手」のアーキタイプ的なイメージ…、個人を超えてみんながこころの深い層で共有しているようなイメージ…を直接象徴的に表しているというわけではありませんが、フラワーエッセンスの中にはキロンと関連の深い植物からつくられるものがあります。

それはセントーリ(ベニバナセンブリ)です。

セントーリ(学名:Centaurium erythraea)の古い属名はChironia(キロニア)と呼ばれていていました。これはまさにギリシャ神話に登場するケンタウロスのキロンに由来しています。

神話にはいろいろなバリエーションがあるわけですが、キロンの負った傷はケンタウレイオン、あるいはキロニオンという植物で治癒したという説もあって、セントーリの古い属名のChironiaも、英語名のCentauryもどちらもキロンの傷を癒した植物というところから来ています。(*1)

キロンが支配する世界の半分には、ペリオン山麓がひろがるボイベイス湖があり、またかれの洞穴の下方には、薬草の豊かさで世に知られたペレトロニオンの渓谷があった。この谷でアスクレピオスは、キロンにゆだねられたのち、植物とその秘密の力に、さらには蛇にも慣れ親しんだ。ここには、どんな蛇の噛み傷も、それどころかキロン自身が苦しんだ毒矢の傷すら治したとされる、ケンタウレイオンまたはキロニオンという植物も生えていた。それとは逆に、キロンの傷は治らなかった、とみなす悲劇詩人の見解もあった。(*2)

 

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*1:キロンの傷を癒した植物をブラックナップウィード(Centaurea nigra)とする説もあります。(J. アディソン、樋口康夫・生田省悟訳 『花を愉しむ辞典』八坂書房 2002)
*2:カール・ケレーニイ, 岡田泰之訳,『医神アスクレピオス』白水社, 1997, p.140

参考文献

J. アディソン、樋口康夫・生田省悟訳 『花を愉しむ辞典』八坂書房 2002
カール・ケレーニイ著、岡田泰之訳 『医神アスクレピオス』白水社 1997

 

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