眠っている種子が目覚めるとき
誰の中にも心の奥にずっと大切にしてきた領域があって、
その領域を通して他の人とつながることができたとき、僕らは、
ああ、自分は自分のままでいいんだ、
自分でいることは嬉しいことなんだ、
と実感できるんじゃないかと思います。
それは、いわば人の心の中に眠っている「種子」のようなものかもしれません。
眠っている種子に触れてみただけでは、
それがどんな植物に育つのか、
どんな花を咲かせるのかを予測するのは難しいでしょう。
けれども、植物の種子がそうであるように、
僕らの心の中の種子も、芽吹くための力や術はすべて自分の中にもっていると思うのです。
植物の種子がもっているのと同じ自然の力として。
ドングリは生まれた木から何千キロも離れたところに運ばれ、誰に教えてもらわなくても、完璧なオークの木になるすべを知っている。(Dr. Edward Bach)*1
光や水が得られる大地に運ばれて、
やがて季節が巡ってくれば、
植物の種子は自分の中の自然の力で芽吹くように、
私たちの心の中の種子も、
光や水が得られる場があって、
やがてふさわしい季節が巡ってくれば、
内にもっている自然の力によって芽吹くのだと思います。
僕らの心の中の種子が
どんな姿に成長して、
どんな花をさかせるかを知る唯一の方法は、
他の誰かではない自分自身が
最初は手探りかもしれませんが、
少しずつでもその種子を
現に生きてみることだと思います。
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*1:エドワード・バッチ ジュリアン・バーナード編集、谷口みよ子訳 『エドワード・バッチ著作集―フラワーレメディーの真髄を探る (←Amazonへのリンク)』 BABジャパン 2008 50p
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