フラワーエッセンスと物語

2020年1月29日

フラワーエッセンスにはアーキタイプ的な力があると思うんですね。アーキタイプ的な力というのは私たちの内面の物語にはたらきかける力です。

人は誰でも内面に「物語」をもっていると思うのですが、それはとても個人的なものであると同時に、個人を越えた普遍的な物語につながってもいます。

たとえば、多くの人が「千と千尋の物語」に、あー古いか、今なら「アナ雪」?も古いか(笑)、に心を動かされるのは、そういう物語を心の深ーい部分で共有しているからだと考えられます。もちろん、個人個人の経験はそうした普遍的な物語と個人の意識との相互作用で、その人独自のユニークなものですが、深いところで私たちはそういう物語の影響を受けて生きています。フラワーエッセンスはそこにはたらきかける力をもっていると思います。

「のいばら」のフラワーエッセンスをつくって、僕はますますそう思うようになりました。リサーチが進行中なので、僕が「のいばらの物語」をどんなふうに経験しているかお話しできるのは少し先になりそうですが、今年の前半に経験した「エルム」「チェリープラム」「スターオブベツレヘム」「ワイルドローズ」のそれぞれの物語については、折を見てシェアしていきたいと思います。

河合隼雄先生は『昔話の深層』の中で次のようにおっしゃっています。

「しかし、われわれの心の底にある元型が何らかの意味で活性化され、それが意識に影響を及ぼすとき、個人の意識がその意味を明確に把握しないかぎり、それは繰り返されるのではないだろうか。それはワーグナーの楽劇におけるライトモチーフのように、人生の決定的な場面において繰り返し高鳴るのである。」