フラワーエッセンスの製法(つくり方)

フラワーエッセンスのつくり方(製法)という場合、花(植物)からフラワーエッセンスをつくることを指す場合と、販売されているフラワーエッセンスから服用ボトルをつくる場合があると思いますが、ここでは植物からフラワーエッセンスをつくる方法について説明します。
エドワード・バッチが開発した
フラワーエッセンスの製法(つくり方)には2つあり、
1つが太陽法(Sunshine Method)、
もう1つが煮沸法(Boiling Method)です。
太陽法は1930年に開発され、
バッチのフラワーエッセンスの38のうち、
前半の19はすべて太陽法でつくられます。
煮沸法は1935年に開発され、
1935年につくられた後半の19は
1つの例外を除いて煮沸法でつくられます。
エドワードバッチの後、
イギリス以外の国や地域でつくられる
フラワーエッセンスについては、
太陽法でつくられるのが一般的になっています。
太陽法

準備するもの
- 透明なガラスまたはクリスタルのボウル
- 湧き水(できれば作る花の近くの自然の水)
- ブランデー(保存用)
- ハサミ(茎や枝を切るとき)
- 花を取り出す小枝(同じ植物のもの)
- 保存用の遮光瓶
上に準備するものを書きましたが、
もっとも大事なのは、できるだけ自然のままに、
生命力豊かに咲いている「花」と、
エッセンスをつくるために必要な、
他の人や人工物から邪魔されない
自然環境と場所です。
実際の作業
太陽法は、太陽の光にあててつくる製法です。
薄いガラスボウル、あるいはクリスタルボウルを
湧き水をで満たし、
その表面に花を浮かべて
太陽の光にあててつくります。
太陽法でフラワーエッセンスをつくるには
クリアしなくてはいけない条件が
いくつかあります。
まず、つくる日の天候が快晴で、
花がもっともエネルギーの
充実した状態であることが必要です。
またその場所が誰からも
作業をじゃまされることのない
場所である必要があります。
朝9時までに
用意したガラス(またはクリスタル)のボウルを
湧き水で満たし、
その表面に花を摘んで浮かべます。
それを朝9時から12時過ぎまでの間
太陽の光に当て続けます。
途中、太陽の光が途切れたり、
ガラス容器の上に影ができたり
しないようにしなければなりません。
その後同じ植物の枝を使って
花を取り出し、ろ過します。
この水に保存料として
ブランデーを同量加えたものが
母液(マザーエッセンス)になります。
通常私たちが入手できるストックレベルの
フラワーエッセンス(一般に販売されているボトル)は、
ボトルを保存料(ブランデーなど)で満たし、
マザーエッセンスを数滴加えたものです。

煮沸法

準備するもの
- ホーロー鍋
- 湧き水(できれば作る花の近くの自然の水)
- ブランデー(保存用)
- ハサミ(茎や枝を切るとき)
- 花を取り出す小枝(同じ植物のもの)
- ろ過用フィルター(コーヒーフィルターなど)
- 保存用の遮光瓶
実際の作業と煮沸法について
もう 1 つの製法、煮沸法は、
文字通り鍋で植物を煮沸してつくります。
煮沸法は、セカンドナインティーンと呼ばれる、
エドワードバッチが亡くなる前年の
1935年につくった19のフラワーエッセンスのうちの
18に用いられます。
煮沸法が用いられるフラワーエッセンスは、
樹木の花からつくられるものが多いのですが、
花を葉のついた小枝ごと
ホーロー鍋の中に入れ、
湧き水を加えて約30分煮沸します。
その後同じ植物の枝をつかって
鍋から小枝を取り出し、
ろ過した後同量のブランデーを加えます。
こうしてできあがったものが
母液(マザーエッセンス)になります。
セカンドナインティーンは、
私たちが日々の生活の中で経験する
感情や心理状態を乗り越えていくためのもの
として位置づけられていて、
人生の中で経験する困難や苦悩を
たましいの学びに変えて
よりよく生きることを
手助けするエッセンスです。
セカンドナインティーンのほとんどが
煮沸法でつくられた理由は
そのことに関係があると、
ヒーリングハーブスの
ジュリアン・バーナード氏は述べ、
煮沸法には、
太陽の光ではなく
化石燃料が使われることにこそ
意味があると指摘しています。(*1)
化石燃料は植物が
太陽の光(火のエネルギー)を光合成によって
いったん自分の内部に取り込み、
それが地球内部で
長い年月を経て変化することによって
生まれたものです。
困難や苦悩を
たましいの新たな可能性へと
変えていくことは、
私たちの内なる火によって
可能になります。
だからこそ、フラワーエッセスの製法にも
地球に内在化した火(化石燃料)が
用いられるというわけです。
内部の火によって
困難を学びに変えることは、
いわば経験を昇華して
その「エッセンス」(本質)を
たましいの知恵とすることです。
人間を天と地の間で、
天から地への動き(形のないものを形あるのもへ)と、
地から天への動き(形あるものから形のないものへ)の
2つを行う存在として見るなら、
セカンドナインティーンは、
地から天への上昇の動き
(下の図の上向きの矢印)に相当すると
考えることができます。
そして、それは煮沸法で、
内部の火によって
フラワーエッセンスが
つくられるときの上昇の動き
(火⇒土⇒水⇒風)と
対応関係をなしています。

はじめてフラワーエッセンスをつくった日
私がはじめて自分の手でフラワーエッセンスを作ったのは、2014年のことでした。場所は、岡山の実家の棚田のある山あいの谷でした。太陽法で作りました。
選んだのはニワゼキショウです。ニワゼキショウはアヤメ科の小さな花ですが、特別な理由があったわけではなく、作ろうと決めたその日に、いちばん美しく咲いていた花だったからです。
今でも心に残っているのは、ボウルの水面に浮かべた花が、太陽の光を受けて輝いて見えたことです。「なんて美しいんだろう!」ボウルの水の上に浮かんでいるだけの小さな花が、とても美しく感じられました。

翌2015年には、同じ場所でノイバラのフラワーエッセンスを作りました。手順はとてもシンプルです。けれども実際に作ってみると、作り手の状態やその日の天気、花の咲き具合といった「すべてのタイミングがピッタリ合うこと」が、どれほど難しいことがが分かります。
作り手と自然のすべてのタイミングがピッタリ合って生まれるフラワーエッセンス
太陽法でフラワーエッセンスがつくられる場合、
天候が快晴であることや、
花がもっともエネルギーの充実した状態であること
という2つの条件について考えてみただけでも、
この作業が人間の都合だけでは
成り立たないことが容易に想像できます。
すべてのタイミングがピッタリ合ったときにのみ
フラワーエッセンスは生まれます。
その意味で人間と自然との
共同作業だといえるでしょう。
2015年のフラワーエッセンス・コンファレンスで
ヒーリング・ハーブスの
ジュリアン・バーナード氏は、
あるフラワーエッセンスをつくろうと
準備を整えて出かけたが、
別のフラワーエッセンスをつくって
帰ってきたことがあるという
エピソードを話してくださいました。
すべての準備を整えて
フラワーエッセンスづくりは始められますが、
それは機械的に行われるのではなくて、
自然の声につねに耳を傾けながら、
自然と協力して行われます。
こうした自然との協力関係があって
初めて可能になることを理解するとき、
私たちはそれを使い方にも
反映させたいと自然に思うでしょう。
「機械的に」使わない
フラワーエッセンスを使う方法自体は
とてもシンプルで、
エドワード・バッチは
誰でも使うことができるように、
可能な限りシンプルなものにして
私たちに残してくれました。
しかし、シンプルだといことは
機械的だということではありません。
もし、「このエッセンスを飲めばこうなる」
というように「機械的に」
使われてしまうとしたら、
自然の声に耳を傾け、
自然の協力によって生まれる
フラワーエッセンスが最大限に
その可能性を発揮できるでしょうか。
使う側の私たちも、
一つ一つのフラワーエッセンスの経験が、
あるいは一人一人の経験が
決して同じではないことに
真摯に向き合いたいと思います。
作り手と自然の条件すべてが
一つに結晶したものだということを
実感できればできるほど、
フラワーエッセンスの可能性は
人の手の中で花開くのだと思います。
まとめ
・エドワード・バッチが開発したフラワーエッセンスのつくり方(製法)には太陽法と煮沸法があるが、その後のフラワーエッセンスの製法の主流は太陽法になっている。
・太陽法は1930年に、煮沸法は1935年に開発され、エドワードバッチがつくった38の単独のフラワーエッセンスのうち、前半の19は太陽法で、後半の19は1つの例外を除いて煮沸法でつくられる。
・太陽法はガラスまたはクリスタルのボウルを湧き水で満たし、花を浮かべて快晴の日の午前中の陽射しにあててつくり、煮沸法は湧き水を入れたホーロー鍋に花のついた枝ごと植物を入れ、30分程度煮沸してつくる。どちらも植物を取り出した液に同量の保存料を加えたものがマザーエッセンス(母液)になる。
・フラワーエッセンスは、とくに太陽法でつくる過程に見られるように、作り手の意図と自然の条件がぴったり一致したときにだけ生まれる。いわば人間と自然の共同作業と言える。フラワーエッセンスを使うときにもそのことを想い出しながら使いたいものである。
よくある質問
Q. 太陽法と煮沸法は、どう使い分けるのですか?
まとめで説明したように、現在のフラワーエッセンスの製法の主流は太陽法になっています。バッチ医師は前半につくった19のエッセンスを太陽法で、後半(1935年)につくった19のエッセンスのうち、1つ(ホワイトチェスナット)を除いて18のエッセンスを煮沸法でつくりました。
煮沸法は、快晴の日が少なかったことを補うための、太陽法の代替的な製法だったと見なす人もいますが、個人的にはそれだけの理由ではないと思います。ここでは詳しく触れませんが、太陽法と煮沸法で、自然の4つのエレメントが、フラワーエッセンスの誕生にどのようにかかわってるかを見ていくと、興味深い相違点と共通点を見つけることができます。
Q. なぜブランデーを使うのですか?
湧き水を使うのは、できるだけその土地の自然のままの水で作ることで、花のまわりの環境ごと水に写し取る、という考え方からです。できれば、作る花の近くで湧いている水が望ましいとされています。
ブランデーは、花のエネルギーの保存のために(保存料として)加えます。できあがった原液と同量のブランデーを混ぜることで、マザーエッセンス(母液)ができます。保存料を加えないと、エッセンスに含まれる花のエネルギーは数日で消散してしまいます。
私たちが購入するフラワーエッセンス(ストックレベルのエッセンス)は、マザーエッセンスを希釈したもので、通常マザーエッセンスをそのまま飲用して使うことはありません。ストックボトルのエッセンスは、さらに希釈して(服用ボトルをつくって)飲用することができます。希釈できるのは、服用ボトルのレベルまでです。服用ボトルの作り方は、こちらを参照してください。
読んで知るだけでなく、実際に植物とかかわりながら、体験として順を追って学んでみたい方は、基礎から段階的に整理した「学ぶ」のページから続きをたどっていただけます。
次のステップ:作ったエッセンスを、どう使う?
はじめての方は、こちらもあわせてどうぞ。
*1:ジュリアン・バーナード、谷口みよ子訳 『バッチのフラワーレメディー 植物のかたちとはたらき』 フラワーレメディー・プログラム・ジャパン 2013 195p-199p
この記事を書いた人
高原 大輔(タカハラ・ダイスケ)/フラワーエッセンス療法家・Seeds of Angelica 主宰
AFET(フラワーエッセンス療法の会)代表。2000年に米国FESの集中研修に参加。2001年より個人セッションを開始し、京都を拠点に「飛ぶフラワーエッセンス教室」として講座と個人セッションを行っています。
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