クライエントの方から受けとるもの
フラワーエッセンスの仕事をしていて、いつも思うのは、
フラワーエッセンス療法家は療法を「提供する側」であると同時に、
「受け取っている側」でもある、ということです。
言葉の向こうにあるもの
クライエントの方の言葉や、言葉に伴っている感情、
背後にあるイメージ、あるいは沈黙の底を流れるもの……。
療法家は、セッションの中で本当にたくさんのものを受け取っています。
受け取ることで、あるいは共有することで仕事をしている、
と言っても過言ではないと思います。
それによってクライエントの方の世界に近づき、
少しずつ理解を深めることができます。
療法家は受け取ることで、クライエントの方と共に、
共有された世界を歩きながら、その世界に咲いている花を見つけます。
受け取ったものは、どこへ向かうのか
そうやって受け取ったもの、共有されたものを、
療法家がどのようにしてクライエントの方の理解と共感につなげるか、
あるいは、療法家自身がどのように自分自身の成長につなげるかということが、
本来であればセッションにとってとても重要なテーマです。
……ですが、今回はその話は脇に置いておきます。
それ以外の面でも、
療法家の知見が広がったり、
療法家自身が進もうとする道の方向性が示されたりといった、
意味のある重なりが起こってきます。
きっかけは、クライエントの方の言葉から
個々のセッションのなかでどんなことがあったかを
公表することはもちろんできませんが、
たとえば次のようなきっかけを得たことはとても印象に残っています。
河合隼雄先生と梨木香歩さんのデビュー作にまつわるエピソードを
調べてみるきっかけになったこと。
また、ユング派の分析家・老松克博先生の著書
『人格系と発達系〈対話〉の深層心理学』を読んだのも、
クライエントの方の言葉がきっかけでした。
今思えばそうした出会いが結果として、
僕自身の活動の方向性を指し示してくれているようにも思います。
共に歩むなかで出会う、光と色
フラワーエッセンスという植物のちからを媒介にしながら、
その人が自分の世界に触れ、自分の道を歩くのを共にする。
同時に療法家は、受け取ったものによって
自身の世界に射しこんでくる
新しい光や色に出会うことができる…
そのことを、とても豊かで尊いことだと感じています。
だから今日も、静かに耳をすませながら、
心を開いていたいと思います。
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