Veronica persica (オオイヌノフグリ)について
冬の日に暖かな日差しを受けて、春を先取りするように開く小さなブルーの花。
僕はオオイヌノフグリがかなり好きです(^ ^)
今の時期、カメラをもって出かけると、必ずオオイヌノフグリを探します。
この花についてちょっと書いてみようかな・・・。
オオイヌノフグリは帰化植物です。
原産地は、黒海からカスピ海までを東西に走るコーカサス山脈から
イラン北部にかけての地帯だといわれています。
日本にはもともとイヌノフグリという植物があって、花の大きさは3mmほど。
オオイヌノフグリの花は10mmくらいなので、「オオ」がついたんやろうね。
だから、オオ・イヌノフグリなのです。
そして、「イヌノフグリ」(犬の陰嚢)という名前は
果実の形が似ているところからのようですが、
それにしてもこの名前はどーなんだろう・・・と言いたくなります。
言いたくはなりますが、この名前が廃れないで、
呼ばれ続けているんだから意味があるんだろうと思います。
たぶん日本人の集合無意識的な何かなのかな・・・。
それが何かはわかりませんが、
実際に果実を見ると、とても可愛いくてユーモラスな感じがして・・・
子犬のような無邪気さとか純真さを連想するのは僕だけでしょうか。
オオイヌノフグリには、別名があります。
実際にそう呼ばれるのを聞いたことがあるわけではないのですが、
調べるとルリカラクサとか、テンニンカラクサとか、ホシノヒトミとか。
「ルリカラクサ」はネモフィラ(ベイビーブルーアイズ)の別名でもあるので、
この二つの花を混同している人がときどきいるようです。
「テンニンカラクサ」といえば、
漫画家・山岸凉子さんの作品を思い浮かべる方も多いかもしれませんね。
僕はフラワーエッセンス仲間の堤さんにこの作品を教えてもらいました。
ここでは詳しく書きませんが、
物語の中に植物がどんな象徴性をもって登場するかは、
フラワーエッセンスの視点からも物凄く興味深いですね。
「ホシノヒトミ」は東北地方の呼び名のようです。
東北の方、そうなんですか?(^-^)
美しい名前ですね。
高浜虚子の俳句にはこんなのが。
「犬ふぐり星のまたたく如くなり」
英名ではbird’s eyeと呼ばれることもあるようです。
そして、属名のVeronicaについて。
Veronicaは聖ベロニカから。
イエスが十字架をかつぎ、ゴルゴタの丘を刑場へと向かう途中に、
イエスの額の汗をぬぐう布をささげた敬虔な女性がいました。
その布にキリストの顔が浮かび上がるという奇跡が起こったとされています。
その婦人の名前が「ヴェロニカ」です。
今回は名前関連だけで終わってしまいました(^^;
(つづく)
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