ドクダミのメタモルフォーゼ

2023年9月5日

ドクダミの季節ですね。以前にドクダミを観察していたことがあったのですが、そのときに発見したことをシェアしたいと思います。こういうのを本を読んでとかじゃなく自分で見つけると、本当にうれしいです。

ドクダミ、といえば「4枚の白い十字」ですね。

あれは花びらではなく「総苞片(そうほうへん)」ですが、総苞片は葉と托葉がメタモルフォーゼしたものじゃないのか!ということを観察の過程で考えました。

ドクダミ
ドクダミ

まず、総苞片を見ると、4枚の大きさが微妙に違うのがわかりますね。

上の写真ではAが一番大きくて、BとCが同じ大きさで、Dが一番小さい。

これはつぼみの時に総苞片がどのように折りたたまれているかと関係があります。

下の写真を見るとそのことがわかると思います。

ドクダミ
ドクダミ

そうなんです。Aの総苞片が一番外側、その内側にあるのがBとC、そして一番内側がDです。

この4枚の総苞片の重なり方を見ていて気づいたのです。

これって、葉と托葉(たくよう:葉の根元のちっちゃい葉っぱみたいなやつ)の位置関係とおんなじやん!

托葉ってこれ(↓)です。

ドクダミ(托葉)
ドクダミ(托葉)

葉と托葉の位置関係(↓)を見ると、4枚の総苞片の重なり方と見事に一致します。

ということは、AとDは葉が、BとCは托葉がメタモルフォーゼしたものが、4枚の総苞片じゃないかと思うのです。

ドクダミの葉と托葉の位置関係
ドクダミの葉と托葉の位置関係

だから、どうなんだって言われると、自然てすごいなあくらいしかいえないのですが(^_^;)、みなさんはどう思われますか。

解像度の小さい写真しかないのですが、下の写真をご覧ください。

3枚の総苞片のドクダミの花
3枚の総苞片のドクダミの花

このドクダミの花には、といってもちゃんとした花序はないようですが、総苞片が3枚しかありません。

しかも小さいですね。

ちょうど2枚の葉+托葉→4枚の総苞片への移行途中みたいな感じじゃないかと思います。

ドクダミの葉と托葉の位置関係
ドクダミの葉と托葉の位置関係

昨日の葉と托葉の位置関係(↑)でいうと、こういう(↓)位置関係ですね。

つまりAの一番外側の葉だけがそのまま残っていて、托葉(BとC)とDの葉だけが総苞片に変化している段階。

3枚の総苞片のドクダミの花
3枚の総苞片のドクダミの花

植物のところへ何度も足を運んでいると、時として植物が自分の秘密を明かしてくれたんじゃないか?!と思う姿を見せてくれることがあります。

いや、そりゃー、たくさん見れば珍しいのに出くわす確率が上がるからじゃないの。

と言われれば、そうなんですが(^_^;)

そのときに経験する自分の内側と外側がぴったり一致する感覚が好きです。

ドクダミ
ドクダミ

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