スーパーキッズオーケストラ!
一昨日は京都国際会館で開催された「佐渡裕さんにきく河合隼雄の思い出 withスーパーキッズ・オーケストラ ミニコンサート」に行って来ました。
このイベントは河合隼雄財団主催のイベントで、代表理事の河合俊雄先生が聞き手となって佐渡裕さんに河合隼雄先生の思い出をインタビューするという形だったのですが、国際分析心理学会・京都大会の一部でもあったらしく通訳が入って行われました。
インタビューに関しては通訳が入ったことで、エネルギーが切れてしまってものすごくもったいないなと感じるところもありましたが、佐渡さんと河合先生の絆がこちらの胸の中に響いてくるのを感じると何とも言えない胸が熱くなる感じがしました。
インタビューの後、佐渡さんがスーパーキッズ・オーケストラを指揮してのミニコンサートがありました。
これがすごかった!
決して音響的にコンディションのいい会場ではなかったと思うのですが、「音楽を聴く」というよりは、音楽を全身で経験するといった感じでした。
音なんだけれども、単に音じゃなくて、音に一体化しているイメージとか感情とかがとてもリアルに感じられて、自分の全存在を揺り動かされるような体験でした。
自分のセッションや講座のエネルギーについて考えてみる意味でも物凄くいい経験でした。
改めて、音楽ってすごい!
改めて、舞台芸術ってすごい!
しかも、スーパーキッズオーケストラの子どもたちが、本当に楽しそうに演奏していた。
「躍動する」ってこういうことだな。
音楽のことはよくわからない僕でも本当に「幸せ」を感じさせてもらいました。
彼らが定期的に東北に行き、熊本に行っているのは物凄いことだと思います。
スーパーキッズオーケストラ、ありがとう!
そして、もちろん、佐渡裕さん、ありがとうございます!
そして、そして、河合先生、ありがとうございます!
河合速雄財団の皆さま、ありがとうございました!
追記
佐渡さんの指揮するスーパーキッズオーケストラは、「音楽を聴いている」という感覚ではなく、全身で音楽を経験しているという感じでした。もっと言うと、音がイメージや感情のエネルギーを乗せて一つになって圧倒的なエネルギーでありありと迫ってくる。音の振動の中に浸って曲の持っているイメージや感情の展開を一緒に経験している感じ。
そんな経験は初めてでした。そのとき体で理解したのです。ああ、指揮って物凄いエネルギーワークなんだと!オーケストラはもちろん、会場全体を一つの音の世界へと導くエネルギーワーク。
あれ以来、佐渡さんのインタビューやスーパーキッズオーケストラとの演奏をYoutubeで見たりしていたんですが、本も読んでみたいと思って『棒を振る人生』を読んでみました。
めちゃくちゃ面白かった。
そしたらちゃんと、こう書いてありました。
僕の表現で言うと、指揮者は指揮をすることで、その場の”気の塊”を動かしている。究極の指揮法とは、気のコントロールだ。
そして、音楽をやる意味は、人が一緒に生きていくことのよろこびの証。
生まれも環境も考え方もまったく違う人間がいることを認め合い、それぞれの個性を生かしながら、互いに鳴らす音に耳を傾けて一つの音楽を奏でる。互いの音と思いが重なったとき、心が震え合い、ほかのどこにもない音色が生まれる。
それまでは、いい音をつくり、多くの人によろこんでもらえるところに感動が生まれ、それが音楽の醍醐味だと思っていた。しかし、今は人と人とが一緒に生きていることに喜びを感じる証であり、だからこそ人は本能的に音楽を求めるのだと思っている。
人は打ちのめされても必ず立ち上がることができる。そこに音楽は深く関わることができる。人が音楽をやる意味は、人が一緒に生きていくことのよろこびを確かめるためだということを僕は被災の地から教わった。
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