フラワーエッセンスの植物観察について

2021年8月25日

1月も残り2日ですね。そうすると、2月に入ります。そして、2月が終わると3月になって、エルムやチェリープラムの花が咲き始めますね(^_^)

フラワーエッセンスの植物観察は自然科学的なアプローチの植物観察とは少し違います。自然科学の場合は、自分と対照(この場合、植物)との関係を排除して客観性を優先します。そのことによって誰がやっても同じ結果になるという客観性が実現されるわけですが、フラワーエッセンスの植物観察の場合はちょっと違います。

かといって主観的に植物をとらえるわけではありません。そうではなくて主観を排除して、つまり自分の世界観や価値観、思い入れや思い込みといったものをできる限り脇に置いて、大きさや長さを計ったり、形や色を調べたりして、植物が現にどのようであるかを注意深く観察します。

違うのは、そういう作業を通して自分の内面がどのように動くかということを大事にするところです。主観を脇に置いて、つまり自分の世界から出て、植物に向き合ったときに、植物から自然に伝わってくるもの、植物が自分で語っている言葉に直観を通して耳を傾けるところです。

何をやっているかというと、「マクロコスモス/ミクロコスモス」を実際に体験することですね。フラワーエッセンスの自然観では、人間と自然界の植物は同じ自然の秩序を通してつながっています。僕らの内なる自然と、花(植物)という外側の自然が響き合う、呼応し合うということを、植物観察を通して実際に体験しようというわけです。これはフラワーエッセンスをつくるときの作業に近いのですが、フラワーエッセンスを服用して効果があるときには同じような響き合いが起こっています。

自分と目の前の花は、深いところで響き合っていて、同じ自然の秩序を共有していて、同じ大地と水と風と火の力が浸透していて、そういう深い地下の通路を通して言葉(自然の言語で)を交わすことができるって考えただけで物凄くうれしくなります。それを体験しようというのがフラワーエッセンスの植物観察です。

チェリープラム(ミロバランスモモ)の花
チェリープラム(ミロバランスモモ)の花
チェリープラム(ミロバランスモモ)の花
チェリープラム(ミロバランスモモ)の花

フラワーエッセンスの植物観察の土台となっているのは、ゲーテがおこなった自然探求のアプローチです。一般には詩人として有名なゲーテですが、自然研究にも多くのエネルギーを費やしました。このようなアプローチは対象的思考と呼ばれています。ゲーテは自身の自然研究に関する業績は、もちろん前の記事で紹介した「植物のメタモルフォーゼ」も含めて、すべて対照的思考によって得たと言っていたそうです。(*1)

*1:高橋巌著 『シュタイナーの治療教育』 角川書店 1989 32p