38番目につくられたスイートチェスナット
38番目につくられたフラワーエッセンス スイートチェスナット
マスタードの次につくられたフラワーエッセンスはスイートチェスナットです。スイートチェスナットは、セカンド19の最後のエッセンスであると同時に、エドワード・バッチがつくった最後(38番目)のフラワーエッセンスです。
セカンド19のエッセンスは、1935年、エドワード・バッチがなくなる前年の3月から7月までの5ヶ月間につくられたといわれています。ということはこの期間エドワード・バッチはほぼ毎週新しいエッセンスをつくり続けたことになります!(*1)
セカンド19と煮沸法
セカンド19は、私たちが日々の生活の中で経験する感情や心理状態を乗り越えていくためのものとして位置づけられています。困難や苦悩をたましいの学びに変えてよりよく生きることを手助けするエッセンスです。
後半のエッセンスが煮沸法でつくられた理由はそのことに関係があるヒーリングハーブスのジュリアン・バーナード氏は考えているようです。(*2)
煮沸法には、太陽の光ではなく化石燃料が使われることにこそ意味があると指摘しています。化石燃料は植物が太陽の光(火のエネルギー)を光合成によっていったん自分の内部に取り込み、それが地球内部で長い年月を経て変化することによって生まれたものです。
困難や苦悩をたましい新たな可能性の表現へと変えていくことは、私たちの内なる火によって可能になります。だからこそ、フラワーエッセスの製法にも地球に内在化した火(化石燃料)が用いられるというわけです。
内部の火によって困難を学びに変えることは、いわば経験を昇華してそのエッセンスをたましいの知恵とすることであり、天と地を結ぶ2つの動きのうちの上昇の動きに相当すると考えることができます。そして、それは煮沸法で、内部の火によってフラワーエッセンスがつくられるときの上昇の動き(火⇒土⇒水⇒風)と対応関係をなしています。
その煮沸法でつくられる最後のものがスイートチェスナットのフラワーエッセンスです。スイートチェスナットは私たちが途方にくれるとき、もう打つ手がないと感じるとき、もう限界だと感じるときに助けになるフラワーエッセンスです。
人生には何度か、もうこれまでの自分では生きていけないような状況に遭遇することがあります。暗闇の中で絶望し、打ちのめされるようなとき、それまでの自分に別れを告げて、新しい自分の可能性を生きることで光を見出すのを助けてくれます。
スイートチェスナットはヨーロッパグリ(Castanea sativa)ですが、樹齢1000年を超え、樹高30m以上、幹の直径は2m以上に達するものもあるようです。日本のクリを観察することは、花の構造などの理解にはつながりますが、存在感については日本のクリをイメージしてしまうと、実際の植物とはかけ離れたイメージをもってしまうことになりそうです。それくらいの違いがありそうです。
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*1:ジュリアン・バーナード、谷口みよ子訳 『バッチのフラワーレメディー 植物のかたちとはたらき』 フラワーレメディー・プログラム・ジャパン 2013 181p
*2:ジュリアン・バーナード、谷口みよ子訳 『バッチのフラワーレメディー 植物のかたちとはたらき』 フラワーレメディー・プログラム・ジャパン 2013 195p-199p
参考文献
・『園芸植物大事典1』小学館 1988
・『日本の野生植物 木本1』平凡社 1989
・『週刊朝日百科 世界の植物81』朝日新聞社 1975
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