自然の声に耳を澄まし、植物の言葉を聞く

2023年11月3日

2022年6月にはじめて「里山の自然のなかで、自分のために自分でフラワーエッセンスをつくる」集中研修を開催し、翌年2023年の5月、10月この研修を継続してきました。今後も継続していくつもりですが、この記事では研修を開催する目的や、研修で何が得られるのかについて書いてみたいと思います。

一般の方にとってフラワーエッセンスは、と言いかけて…、いやまだぜんぜんフラワーエッセンスは一般化していないですね。フラワーエッセンスをご存じの多くの方にとって、フラワーエッセンスは小さなビンに入ったものを購入して使うものという認識だと思います。

それをなぜわざわざ里山に出かけて、時間と労力をかけて自分でフラワーエッセンスをつくるのか。まず、その辺りから説明したいと思います。

時間と労力をかける理由

なんで、そんな面倒くさいことを、わざわざやるの?

と思われる方がいらっしゃるかもしれません。
里山に行かなくても、
自分でつくらなくても、
フラワーエッセンスはネット注文で買えて、
たいてい数日後には手元に届くのに。

本当にもう、その通りです。

じゃあ、なんでわざわざやるのか?

結論から言うと、
私たち誰もが自然の声に耳を傾け、
植物の言葉を聞くことができる、
という体験を届けたいから
です。

そのために特別な能力は必要なくて、
必要なのは私たちのこころ/ハートの力です。
しかもそれは日常生活を
しているときのような状態のこころではなく、
普段は奥のほうにしまっているような
こころの力
です。
私たちがそのような自分のこころで
花の前に座るとき、
花は私たちに何かを語りかけてくれます。

フラワーエッセンス集中研修は
そのための安全で安定した枠組みを提供します。

植物の世界に入らせてもらうための準備

植物の世界に入らせてもらうための準備

植物の世界に入らせてもらうために
大事なことは
私たち人間が植物のために、
あるいは植物の世界と交流するために、
時間と労力を使うこと

つまり物質レベルで体を動かして
必要な準備と作業をすることです。


君が、君のバラの花をとても大切におもっているのはね、そのバラのために、時間を無駄にしたからだよ

サンテグジュペリ『星の王子様』

丹羽先生の『百合と薔薇 ゲーテ・シュタイナー的自然観察への誘い』に
この引用が使われているように、
植物の世界と深く交流するには、
植物のために時間を使い、
エネルギーを使うことが求められます。

こんな言い方もできるかもしれません。
図鑑で詳しくその花の情報を知っている人物よりも、
花のことはほとんど知らなくても、
毎年その花の咲く野山にやってきて
友達のようなまなざしを向け
ひと時を共にして去っていく人間のほうに、
花はその世界を
そっと開いてくれるのではないでしょうか。

日常の忙しい意識を鎮めて、
植物の言葉に自分をチューニングしていくには、
その世界に入れてもらって

その交流を真に愉しむための
私たちの側の準備が求められます。

ハートを通して植物は語りかけてくれる

ハートを通して植物は語りかけてくれる

私たちの心は、安全で安定した場でこそ開かれます。
同じ自然のなかにいても、
自然をどのように受け取るかは、
どのような場であるかによって違います。

1月の大寒波の直前
集中研修を予定している谷で
ひとり草刈りなどの作業をしました。

作業は肉体労働なので、
汗をかくくらいですが、
顔にあたる風は冷たく
雪もちらほら舞っていました。

そのなかで、ときどき作業の手を止めて
自然の声に耳を傾けてみました。

風がどっちからどっちに流れているか、
その風はどこを渡ってやってくるのか。

渓流の水の音、その流れ…
流れのなかを、きっと泳いでいる魚たち…
鳥たちのさえずり、その羽ばたき…
セイタカアワダチソウや
ススキが風に揺れて擦れ合う音…
木々と風が奏でる背景の音…
足の下の地面の感じ…
すべてを育んでいる大地…
この谷に流れている空気…

この谷に流れている空気

心を開いて感じてみました。
そうすると、豊かな自然のシンフォニーが
確かに自分の心に響いている…。
この感じは去年の集中研修のときに
経験した感覚に近いかもしれない。

目の前にある植物はほとんどが枯れていますが、
いまはまだ見えない春の芽吹きすら
感じられるようです。
ゴールデンウィークの
花たちの歌が聞こえてきそうです。

自然は、植物は、いつもと変わらず
私たちの隣にいます。
私たちが安全に自分のハートを開くことができれば、
誰もがその世界に触れることができるし、
交流することができま

自分の心の豊かで神聖な領域を開くことができれば、
植物は私たちにそっと語りかけてくれます。

安全で、安心できる場(枠組み)

けれども、自然のなかでハートを開くことは
口でいうほど簡単ではありません。
安全にそれを行うことのできる場(枠組み)が必要です。

一般的に言って、
私たちは日常の現実の世界から
別の世界へ入っていくとき、
そこでの体験を安全に経験し、
日常の現実のなかに
安定して位置づけるために
枠組みや場を必要とします。

たとえば、心の神聖な領域につながるために
私たちは神社やお寺という場に出かけます。
あるいは、ある人にとっては
家の中の仏壇という特別な場に
身を置くことで可能になるかもしれません。

安全で、安心できる場(枠組み)

そこでは安心して
自分の心の神聖な領域を開いて
自分に向き合ったり
祈りをささげることができます。

それが可能なのは日常とは
はっきりと区別され守られてきた
安定した場だからです。

同じように、自然のなかでハートを開いて
里山の自然の豊かでやさしい、
植物の世界に安全に触れるには
安定した枠組みが必要
です。

植物の世界と交流をもつとき、
私たちの心の、
もっとも豊かで神聖な領域が
満たされる経験​をします​​。

集中研修は、それを安全に経験し、
その経験をフラワーエッセンスとして
日常に持ち帰るための、
場と枠組みをご提供します。

集中研修2022


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