「外側の闇と内側の光(1)…自然の営みと私たちの内面」からの続きです。

サートゥルナーリア祭(農神祭)、そして冬至

クリスマスツリーにセイヨウヒイラギが飾られるのは、古くからの冬至の祝いの伝統が引き継がれてるってご存知ですか。

赤い実をつける棘のある葉っぱの、あの植物です。そして、セイヨウヒイラギはフラワーエッセンスのホリーがつくられる植物でもあります。

 

古代ローマではもともとこの時期(12/17-23)に、サートゥルナーリア祭(農神祭)というお祭りが盛大に催されていました。

このお祭りは、ローマ神話に登場する農耕をつかさどる神、サートゥルヌス神に因んだものです。英語ではサターンですね。サートゥルヌス(Saturnus)はラテン語で「種を蒔く」という意味をもつらしいです。

 

それで、盛大に行われたこのお祭りでは、普段の社会秩序を逸脱するようなことも許されて、少なくとも表面上は奴隷と主人の立場を入れ替えて振舞ったりすることも許されたようです。

死と再生の象徴

そしてこのお祭りが終わると冬至です。(273年になるとローマ皇帝によって12月25日が冬至を祝う日(太陽神の誕生日)と定められた)太陽の復活、光の再誕を祝う日となるわけです。

サートゥルナーリア祭では、人々は太陽の復活の日(冬至)を迎えるにあたって、ローソクや贈り物と共に、セイヨウヒイラギ(ホリー)の小枝を贈り合ったといわれています。

このような伝統を後にキリスト教会がキリストの誕生日として祝うことにしたのがクリスマスの始まりではないかといわれています。ちなみに12月25日がイエス・キリストの誕生日だという記録はどこにも残っていません。

 

また、ケルトの人々は死と再生の象徴としてセイヨウヒイラギを崇拝し、冬至にはセイヨウヒイラギを飾ったと言われています。

エドワード・バッチのケルトの祖先は冬至に家を、キヅタ、ヤドリギとホリーで飾った。(*1)

冬至は昼間がもっとも短い日、もっとも闇に近い日。そして同時にこの日を境に再び光が輝きを増していく日です。それは新しい光の誕生であり、死と再生の象徴でもあります。

もっとも暗い季節に、内側の光を想う

僕らは、外側の自然の周期やリズムからある程度離れて生きていくことができますが、それから離れれ過ぎると大事なものを見失うのではないかと思います。なぜって僕らの内側も、外側の自然と同じ自然によって成り立っているのですから。

 

外側の自然に季節があるように、内側の自然にも季節があります。心が冬の時期を迎えることもあるし、暗闇を経験することもあります。日々生活していく中で、僕らは心の中で小さな死と再生を、いやいや時には大きな死と再生を経験します。

自分の中で新しい可能性が芽吹いてくるとき、それは古い自分が死を迎えざるを得ないようなタイミングでもあります。僕らの内側の自然にもそのような季節がやってくることがあります。そのときには、外側の自然から決して離れることのない植物の知恵が僕らを助けてくれます。植物から学ぶことはたくさんあるし、フラワーエッセンスという形で助けてもらうこともできます。

外側の自然がもっとも暗いこの季節に、ここまでの道程を照らしてくれた自分の内側の光に感謝し、対話する時間をもってみるのはどうでしょう。

続き ⇒ 「外側の闇と内側の光(3)…ホリーのフラワーエッセンス

*1:メヒトヒルト・シェファー、ヴォルフ=ディーター・シュトルル著『魂の植物』フレグランスジャーナル社 198p

 

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